
Photo by (c)Tomo.Yun
竹の花。竹について惹かれる人の多くは、この現象に不思議さ、神秘的なものを感じます。なぜなら、多くの植物のように毎年周期的に春に花を咲かせ、実をならせ、秋に葉を落とし、冬は待つ、というサイクルではなく、不定期に起こるのが竹の開花現象だからです。そんな私も竹の花は見たことがありません。そもそも、竹に花が咲くなんて知りませんでした。そもそも竹ってどんな植物?そんなことから竹マニアへの道を歩みはじめてしまいました…。
花と言っても、色鮮やかな花を咲かせるわけではありません。上の写真のように一瞬なんだかわからないのが竹の花です。イネ科の植物だけに、穂をつけたイネのようにも見えます。これまでに「タケ」としての開花の記録はいくつかありますが、謎となっている、
いつ竹の花は咲くのか?
これについて、結論から言うと
「はっきりとは解明できてません」。
ただ、これまでの記録から見ると大いに参考にできることもあります。主に日本で多く生えているモウソウチクとマダケについて考えてみます。
■モウソウチク
モウソウチクについては森林総合研究所が記録した明確なものがあります。
- 1912年に横浜でモウソウチクが開花した。
- そのときに得られた種を横浜・京都両地で植える。
- 67年後、1979年に横浜・京都両地で開花した。
という記録です。そのため、67年周期では、という説です。同じ体内時計を持っているとか、同じ遺伝子のため同時に開花したのでは、ということです。周期年数は別としても、横浜・京都の竹が同じ原因で咲いたことは確かなものと言えそうです。
■マダケ
マダケについて日本国内で大規模な開花の記録があるのはおおまかに、
- 1840~46年にかけて
- 1963~73年にかけて
の記録があります。この間が約120年。この時期に日本国外のマダケも開花した記録もあるそうです。このため、120年周期説が有力な説として唱えられています。しかし、例が少なすぎて参考にならないという説もあります。
咲いている竹林の群集の隣には全く花が咲いていない竹林がある、そんな状況も多く報告されています。そもそも、竹の開花は周期なのか?という話もあります。周期説のほかに、病気説、栄養説、地味不良説、生理障害説など…。ただ、一斉に開花するのは、クローン情報が同じということがあります。同じ遺伝子ということです。横浜と京都、違う場所での竹が同じ年に開花した例は、周期説がかなり有力だということのようです。
とどのつまり、めったに咲かないのですから事例も集められません。演繹で予測するしかないのかもしれません。
このように、結局謎を秘めているのが竹の花なのです。それがまたイイんですよね。(世の中にはわからないこともあっていい!)
個人的に全く話が飛ぶのですが、竹の花の一斉開花を考えたときに思い出すものがあって、手塚治虫の漫画『火の鳥』でロビタというロボットが登場するのをご存知でしょうか。簡単に言うと、ロビタは未来の世界で大量生産されたロボットの型のひとつだったわけですが、元を辿れば一人の人間から生まれたロボットで、最後には世界中の何万ものロビタが同時に自殺する、というストーリーです。そう考えると、人間も竹も元を辿れば…。話がどんどんズレそうなのですが、なんとなく思い出しまして。謎めいたのがいいのでしょうかね。
ロビタについて解説ページ。 - 「ロビタと有機体」
Amazon - 火の鳥 (1) (角川文庫)
↓2009/08/09に追記。富士竹類植物園にて。
竹の開花があったので写真を撮りました。画像が重いかも知れませんが・・・。
↓ホウライチクの開花と見られる現象です。既に実になっちゃってるのかも。
↓ヤシャダケの開花。実になっているようです。
こうしてみると、開花して、枯れて、実になる。普通の植物と同じなんですが・・・。
さらに、こういう場所もありました。
開花情報は富士を待て!ということですね。
最近のコメント